本は10冊同時に読め!
新潮社フォーサイトのコラムに登場していた元マイクロソフト株式会社代表取締役社長の成毛眞氏の読書術。
簡単に言えば、①とにかく多読、②幅広いジャンルを選び、③一度に数冊読む・・・これだけのことである。①については、誰が考えても有益であることはわかるが、②については、異なるベクトルの情報を組み合わせる作業を繰り返すことによってコミュニケーション力を高める、③については、すき間時間に読むことになるので集中力が持続する、ということらしい。
多読することは、人生の糧の一つになるし、読まないより読む方がよいに決まっている。私は子供の頃に本を読まず、親に時々「本を読め」と言われたので、逆に頑なに読まなかった。今となっては、仕事上や人生を楽しむ上でも、知識量のなさにへこんでしまうこともある。
そういう意味においては、多読で人生を豊かにしている成毛氏はすごいのである。しかし、成毛氏の言葉を借りれば、読書をして来なかった私は「サル」ということになるのだろうが、そのほかにも「自分の価値は読書量で決まる」(逆に言えば、読書をしない人は価値がない、ということか)、「40代・50代のベテラン社員で働きアリという人は手遅れなので、何も読んでもムダ」とか、とにかく人を傷つけるかもしれない表現があちらこちらに出てくる。幅広いジャンルを読んで視野を広げてきた人が書いたとは思えない内容なのだ。
知識や知恵とは、本からだけでなく、仕事、TV、インターネット、人との会話やいろんな方法で日々得られるものであり、音楽、演劇、映画、美術館、趣味、スポーツ、旅行などからも感性が磨かれる。本の好きな人もいれば、音楽を聴くのが好きな人、いろいろな人達がいる、ということがおもしろいのである。
収入によって人の価値が決まるわけでは絶対にない。「クリエイティブ・クラス」の人間だけで世の中成り立たないのである。
正直、読み終えたときは嫌な気分になったが、まあ、こういう価値観もあり、ということで。
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